リンガスキルにおける役割と関わりについて教えてください。
プロダクトオーナーとして、顧客要求の受け入れと、こうしたニーズを満たす全面的なソリューションの開発に携わっています。これにはテストやデリバリー・プラットフォームや自動採点機能の開発、顧客への結果の提供までが含まれます。
リンガスキルではどのようなニーズの解決を目指したのでしょう?
当機関の顧客は、自ら管理できて、完全にオンデマンドで365日24時間受けることができる、そして結果がほぼ即時に提供されるテストを望んでいます。
リンガスキルはどのような点で他のテストと異なっているのでしょうか?
適応型要素は従来のテストとは大きく異なります。適応型テストを提供する組織はいくつかありますが、Cambridge Englishのテクノロジーはより先進的です。
当機関はすべてのレベルをカバーするひとつのテストを提供するだけではありません。アルゴリズムによってテスト構成全体の範囲も保証しています。つまり、測定が必要なすべての異なるサブ技能が測定され、別の受検者、あるいは複数回受検する同一の受検者も、異なるテストを受けるのです。さらに200語もの長文ライティングも自動採点し、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)の観点から結果を提供します。
リンガスキルが市場に出た今、製品と市場導入に関して最も満足しているのはどのような点でしょう?
顧客がテストを購入してすべてのテストセッションを自ら準備し、ひとつのプラットフォームからレポートを利用できる点です。従来のテストではこれに何か月もの時間を要し、世界中で関わる人数も膨大です。ですから顧客がそのすべてを自分で、非常に簡単に行えると言ってくれるとき、それは最高のフィードバックなのです。これがテストの未来だと言ってくれる学生の声も数多く届いています。なぜ自分たちが受けるテストがすべてこうでないのか、こうであれば良いのに、と話しています。こういう意見をもらえるのはとても素晴らしいことです。
今後2~3年間でリンガスキルはどのように発展するとお考えですか?
顧客にとってははるかに容易で迅速になるように、我々はさらなる自動化を進めます。そして、より多くの選択肢を提供します。また、より良い英語を学ぶのに役立つさらなるフィードバックも、学習者と教師に提供する予定です。
コンピュータ版テスト(CBT)は、特にAIの利用によって、将来どのように変わるとお考えですか?
非常にエキサイティングなものになるでしょう。当機関ではAIに基づくダイアログ・システムに関する研究を行う予定です。ですから数年後には、学習者がただ問題に答えるだけでなく、コンピュータと会話できるようになるかもしれません。今はコンセプトのごく初期の段階です。多くの研究が必要になるでしょうが、AIによって実現する可能性があります。
その他に、今後5年間で言語学習とテストに影響を与えると思われる重要なトレンドはありますか?
はい。人々はよくテストの「ローカライズ」について話しています。特定の国や他グループのためにテストが特別に作成される、というわけです。これは素晴らしい第一歩だと思いますが、さらにその先を目指せると思っています。私は、パーソナライズされた学習とテストこそが未来だと考えています。到達すべき地点へと導くパーソナライズされた学習経路の一環として、教室にいても家庭にいても、一人ひとりが自分のためだけに特別に作られたテストや学習課題を受け取るのです。このすべてが適応型テクノロジーと機械学習とデータ(とにかく大量のデータ!)によって実現します。