迷惑行為・ 不正行為への対応
ケンブリッジ大学英語検定機構は(IELTSの場合はブリティッシュ・カウンシルとIDP Education Ltdとともに)、受検者や試験センターの不正の過程を特定・解決するため、確固たる基準を導入し、受検者、試験センターと他の利害関係者に対して、不正や不具合などのない完全な形での試験を実施する責任があります。
「ケンブリッジ大学英語検定機構の不正対応手順 」は、不正行為が疑われる事例を扱います。
このような事例とは、特定の受検者に不正な形で有利となることを目的とした行動、もしくは他の受検者に不利な結果となる行動を言います 。試験会場の外に掲示された「受検者へのお知らせ」では、受検者にこのような行為が引き起こす結果について警告しています。
IELTSの場合では、受検者の申請フォームにNotice to Candidates and Declaration (受検者への通知と宣言)に同様の警告が明記されています。
ケンブリッジ大学英語検定機構、ブリティッシュ・カウンシル、およびIDP Education Ltdには、不正事例を発見すべく厳格な手順があります。
不正行為の例
- 許可されていない試験関連教材を持ち込む
- ノート、参考書、携帯電話などの許可されていない用品の使用、または使用を試みること
- 他の受検者の解答を写す(他の受検者と共謀して写す場合も含む)または、その試みをする
- 破壊的な行為、または、携帯電話や他の電子機器の使用など、試験監督者、試験管理者、もしくは試験センター長の指示に従わない
- 替え玉受検
- 試験結果、IELTSの試験結果(Test Report Form)を含む、試験結果の改ざん
- 他のいかなる手段でのごまかし、不当な利益の獲得
不正と疑われる事例は例えば次のように報告される場合がある:
-センターによるもの(例:試験監督からの報告に拠る)
-試験官 によるもの(例:隣同士の受検者に共通する不自然な不正解)
-「特例措置」のための申請書から
-受検者の解答用紙の統計的分析から(詳細は以下)
不正行為の可能性がある事例が報告がなされれば、その事例は、ケンブリッジ大学英語検定機構のスタッフによる調査プロセスを受けることになります。必要があれば不正調査委員会 の支援を受けますが、委員会は恒久的に試験結果を保留すると結論付ける可能性があります。IELTSの場合、不正行為の可能性がある事例は、ブリティッシュ・カウンシル、IDP Education Ltd、IELTS USAの調査チームによって調査されます。
試験後の統計的分析
成功事例に沿い、1回の試験実施から個別、試験会場の受検者のペア別、グループ別、全受検者の全体的な結果について様々な統計的分析を行うことによって、不正行為の潜在性を調査しています。この分析は以下の要素をふくむ可能性がありますが、これに限られるものではありません。
-解答パターンの類似性、二人もしくはそれ以上の人数の受検者の点数の比較
-ある受検者の一技能テストの成績と、同一受検者の他の技能テストの成績との比較
-ある試験日における受検者の成績と、同一受検者による前回試験の成績との比較
-特定の解答がなされる可能性と、受検者に与えられた総合的な能力の得点についての査定
-キーボード入力の能力(コンピュータ ー版の試験の場合)
それぞれの事例で、この分析は、成績について現れたパターンの可能性、任意に選んだ得点、残りの受検者集団(過去の受検者データに基づいて)において見られる典型的なパターンについて査定します。言い換えれば私たちは、受検者の成績が上記の査定された受検者集団と大幅に異なる事例を特定します。
異常と特定されたどんな事例も、外部の不正調査委員会により、さらに精査されることがあります。入手できる証拠全ては、試験結果発行を保留するかどうかの決定前にチェックされます。
もし、成績が、受検者の能力を示す信頼できる指標ではないという疑念に合理的な根拠がある場合、試験結果発行の保留は、対象となった全受検者のためと私たちは確信しています。
不正調査委員会
ケンブリッジ大学英語検定機構には、専門の不正調査委員会があります。委員会は事例を調べ、たとえば受検者の意見など全ての関連情報を考慮します。事例の慎重な検討の後、委員会は試験結果を発行するか、恒久的に試験結果発行を保留するか決定します。試験センターは、決定内容を受検者に伝えます。
もし、受検者の試験結果の開示が決定がされた場合、元々の試験結果は変更なしで発行されます。試験結果の保留が決定された場合、試験結果を受検者が受け取ることはありません。IELTSの場合には、受検者が不正行為に関わっていることが分かれば、以後の受検は禁止されることがあります。
この手順は一貫性を持ち、公正かつ、入手可能なすべての情報を基にして、全ての決定がなされることを保証するよう設計されています。私たちは不正行為と疑われる事例の調査を試験日から8週間以内に完了することを目標としています。
試験結果発行を保留という決定を不服として申立てしたい受検者のために、不服申し立ての手続きがあります。不服申し立ての手続きについての情報は、enquiries and appeals page(英語)をご覧ください。
詳細について
詳細と助言については、Cambridge English ヘルプデスクチーム(英語)までお問い合わせください。